コ ト の ハ




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孤独の愉悦を 忘れちまったってのかい?





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何を忘れたわけでもない 何も失っていない

何を手にしたわけでもない 何も掴んじゃいない

変化のない日常に埋没する その気安さに

研ぎ澄ましていたはずの 切っ先が錆付いて

甘えられる相手にもたれかかる その気楽さに

張り詰めていたはずの 緊張の糸がたわんで

変質していく色に気が付かなかったのか

零れ落ちてゆく砂に目が行かなかったのか


あなたが羽を休める場所で あったはずなのに





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知っているってことは 解っているってことじゃない

Feb.26 2003



+ <今日の短歌> +


おもいおく 言の葉なくて ついに行く 道は迷わじ なるにまかせて
                                     ―黒田如水―


ぐるぐると おなじ処を 廻りつつ 螺旋のように 上に昇らむ


初春の 優しき風が 吹きぬけて 待ち人来たる 白き箱庭






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街灯に引き寄せられる蛾のように

人が群れ集まってくる午前2時

愛想笑いの意味と吸殻との相関関係は

無神経な沈黙と騒音のぬくもりに身を沈めて考えて

ときおりフラッシュバックする別の人の笑顔と

微かにもれるため息には繋がりはないけれど

螺旋のようにぐるぐると同じ処を廻り続けることに

すこしじゃない疲れを感じている雰囲気くらいは感じてよ

Feb.21 2003



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絶望するには 幼すぎ

希望を持つには 老いすぎた

Feb.12 2003


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