その希望とやらに どれだけの確実性があるってんだい?
+ <今日の短歌> +
烈光に 煌めきて飛ぶ 水飛沫 真夏の午後に 目に見える「涼」
逃げ水のように 逃げてくその姿 蜃気楼だと 人は言うかな?
公園の 木陰の風と 蝉時雨 夏の盛りに 球追う子供
+ +
どうしても ダメだという事実の確認をしたいか?
+ +
立場以外に 俺とお前の何が違うってんだよ
+ 休 息 +
戦い続けることは崇高で 走り続けることは崇峻で
立ち止まることをしないあなたは 振り返ることさえしようとしない
足を引っ張るのは迷惑で 声をかけるのは誘惑で
見守ることしかできない僕も 共に行こうとまでは思わない
頑張る姿の美しさと 流れる汗の尊さを
あなたよりも知っている僕は
苦しむ姿の痛ましさと 流した涙の卑しさを
あなたよりも愛することができる
進んでいったその先に 終わりがないということを
あなたは僕がしたように いつか感じてくれるだろうか?
僕はただ パラソルと敷物とを用意しておこう
あなたが疲れたときに この膝で昼寝でもしてくれればいい
+ 王陽明 +
その命を どう使うかを考えなさい
その命を 何に使うかを考えなさい
何のために生きるのかを考えなさい
何のために死ぬのかを考えなさい
+ 宴の後 +
光の矢が闇を裂いて ねばついた空気が鼓動のように震える
瞬く光線は刹那 おぼろげな世界をより幽玄に変える
繰り返される静寂と 明滅する泡沫(うたかた)の夢
真夏の夜空をキャンパスに 描かれた「宴の後」
+ +
なんでも他人のせいにしたがるヤツってのはいるんだよ
なんでも自分が背負い込めば良いって人もいるけどね
+ 「オカルティスト」から一言 +
迷信の上に勘違いが乗っかってるから
くだらないことで商売するヤツが出る
+ 0 +
すべてのものは無から成り すべてのものは無へ還る
空はあらゆるものを内包し 空はなにものをも含まない
それは執着を昇華したところにあり
それは普遍的に時空に存在する
自らに苦行を課す聖者の目指す処
何処にでもあり 何処にもない境地
+ +
悪意のない悪行ほど 手のつけられないモノはないよ
+ 「主婦」から一言 +
お裾分けするのは 楽しい気分だけでいいよ
「負の感情」まで配達されちゃ かなわないもの
+ BEER +
渇いた心に 黄金色の液体がしみ込む
化学変化は 起こさせないのが流儀
冥い水槽に沈んでいる石のように 静かに
煙草から立ち上る煙のように 密やかに
耳障りでない音楽と うるさ過ぎない喧騒があればいい
面倒でない食べ物と 君の笑顔でもあれば なおいい
どーせ酔えはしないから 酔える話題があれば有り難い
泡が消えてしまうように いなくなれたら言うことない
+ 「悪魔(メフィストーフェレス)」から一言 +
人間最高の力である理性や学問を
軽蔑するというのなら軽蔑するがいい
幻術や魔法にすがって
虚偽の心に酔って増長するがいい
(「ファウスト」 ゲーテ)
+ +
「金持ちに可愛がられてる猫」のような君から見れば
俺なんざ 地上を這い回る虫のように見えるんだろうけど
ネコとムシのシアワセの間に大きな違いがないってことに
気付けるだけの聡明さを 君は持ってもいるようだから
俺的には それで文句はない
+ +
女はデヴィルよりも要点を心得ている
(イタリアのことわざ)
+ <今日の短歌> +
猛然と 背中を叩く通り雨 仕事ですから 我慢しますがぁ(泣
真夜中に 遠く聞こえる汽笛の音(ね) いつかそこまで いくのだろうか
時が経ち やがては骨になる身かな 何を惜しんで 何を迷わむ
+ Rock Ice +
「想い」を貫くというコトが 人を傷つけるコトだということを
知らぬわけではなかったのだろうけれど
ピックでモノを貫くように 我を通そうとしたってのは
あなたが少し若すぎたってことだろう
貫くつもりがすべてを砕き 粉々にしてから後悔しても
こぼれた水が戻らないように どうにも手遅れには違いない
砕けた氷を元に戻すことは たぶん神様にだってできないけれど
アルコールに泳ぐ透き通った氷は きっとあなたを慰めてはくれるだろう
+ +
変わらぬ笑顔を あなたに望むのは
僕のわがままに過ぎないのでしょうか?
+ 「演出家」から一言 +
役目が終わってるってのに
ダラダラと舞台に残ってるんじゃねーっての
みっともない
+ +
「何もしない」ってことを してみたら?
+ <今日の短歌> +
夏の日の 嵐の去りし蒼穹に 飛行機雲の 流れゆきたり
巡り来る 縁(えにし)の綾や とつおいつ 思案決まらぬ 初夏の宵闇
心地よき 酔いに任せて目を閉じて 後で起こすよ 今はおやすみ
+ SOUL +
鞘に納めたまま埃をかぶっている その太刀を抜け
腐るにまかせ錆びつかせてしまった その腕を振るえ
無限に広がる夜の空のなかで 一瞬の光芒を放つ流れ星のように
悠久に続いてゆく歴史のなかに 己の生きた瞬間の証を刻みつけよ
燃え尽きる流星が 最後に輝きを増すように
己のその魂に 眩いほどの燃焼を与えよ
+ +
なにもかも 夢であったと言ってくれよ
+ +
信じることは 楽なんだよね
楽なことしか 信じたがらないからね
+ +
どうしようもないと あなたは言うけれど
角度を変えて見るだけで 世界は一変したりする
いっぱいいっぱいになってる暇があるのなら
寝ころんだり 逆立ちしたりしてみればいい
目線の位置が変わったら 三角のモノだって丸く見えるかもしれない
それが三角錐なのか 円錐なのかに気が付くだけで
未来は変わってくるかもね
+ 「千里眼」から一言 +
結局のところ 自分が良い子でいたいだけだろ?
+ +
強すぎる光線に鳴り止まぬ蝉の声
澄んだ鉄の響きと青畳の淡い香り
どこからか 爽やかな風
庭には たった一輪の「涼」
+ +
あなたの存在そのもので ようやく支えられていた世界がいま
ガラガラと音を立て なにもかも崩れ去ろうとしている
それを壊すことが正義なら それを守ることも正義であって
善・悪・正・邪で あなたを縛ることに意味はない
好悪の感情はあるだろう あってもいい
夢や希望や諦めや絶望もいいだろう 間違ってない
能動的に動くことが前提なら
問題を 先に送らないほうがいい
解決は 迅速なほどいい
積極的に動く気になれないなら
時間に 任せるといい
滅びに 身を任せるのもいい
+ 七 夕 +
一人の機織り女が 男を待ち続けている
1年に1度しか訪ねてこない 不実な男の約束を信じて
今夜もまた さめざめと泣きながら
364日のあいだ 他の男で気を紛らわし
ただその一日を心待ちにしている この女を
誰が不実と詰れるだろうか・・・
+ +
When one door's shut, another's open wide
だから 今は
ツキのなさを嘆くのもいい
+ 「異国」で +
そこは 「言葉」が通じない世界
あなたに投げかけられるのは あなたにとって 意味のない音ばかり
懸命にそれを理解しようと 真剣になればなるほど
言葉は あなたの脇を 無慈悲に通り過ぎる
心から愛する あの人の言葉さえも
あなたの心には届かない
あなたは異邦人
雑音があなたの心をかき乱し
壊れてしまう
「やさしさ」も「いたわりも」も「愛した記憶」さえも
懸命に守るべきそれは 守るだけの価値を失う
孤独
独りよりも寂しい「独房」
あなたの寂しさを 想う