コ ト の ハ




+      +


その希望とやらに どれだけの確実性があるってんだい?





+ <今日の短歌> +


烈光に 煌めきて飛ぶ 水飛沫 真夏の午後に 目に見える「涼」


逃げ水のように 逃げてくその姿 蜃気楼だと 人は言うかな?


公園の 木陰の風と 蝉時雨 夏の盛りに 球追う子供





+       +


どうしても ダメだという事実の確認をしたいか?

Jul. 31 2002




+       +


立場以外に 俺とお前の何が違うってんだよ





+  休 息  +


戦い続けることは崇高で 走り続けることは崇峻で

立ち止まることをしないあなたは 振り返ることさえしようとしない

足を引っ張るのは迷惑で 声をかけるのは誘惑で

見守ることしかできない僕も 共に行こうとまでは思わない


頑張る姿の美しさと 流れる汗の尊さを

あなたよりも知っている僕は

苦しむ姿の痛ましさと 流した涙の卑しさを

あなたよりも愛することができる


進んでいったその先に 終わりがないということを

あなたは僕がしたように いつか感じてくれるだろうか?


僕はただ パラソルと敷物とを用意しておこう

あなたが疲れたときに この膝で昼寝でもしてくれればいい





+ 王陽明 +


その命を どう使うかを考えなさい

その命を 何に使うかを考えなさい

何のために生きるのかを考えなさい

何のために死ぬのかを考えなさい

Jul. 29 2002




+  宴の後  +


光の矢が闇を裂いて ねばついた空気が鼓動のように震える

瞬く光線は刹那 おぼろげな世界をより幽玄に変える

繰り返される静寂と 明滅する泡沫(うたかた)の夢

真夏の夜空をキャンパスに 描かれた「宴の後」





+      +


なんでも他人のせいにしたがるヤツってのはいるんだよ

なんでも自分が背負い込めば良いって人もいるけどね

Jul. 28 2002




+ 「オカルティスト」から一言 +


迷信の上に勘違いが乗っかってるから

くだらないことで商売するヤツが出る





+  0  +


すべてのものは無から成り すべてのものは無へ還る

空はあらゆるものを内包し 空はなにものをも含まない


それは執着を昇華したところにあり

それは普遍的に時空に存在する


自らに苦行を課す聖者の目指す処

何処にでもあり 何処にもない境地





+      +


悪意のない悪行ほど 手のつけられないモノはないよ

Jul. 25 2002




+ 「主婦」から一言 +


お裾分けするのは 楽しい気分だけでいいよ

「負の感情」まで配達されちゃ かなわないもの





+ BEER +


渇いた心に 黄金色の液体がしみ込む

化学変化は 起こさせないのが流儀

冥い水槽に沈んでいる石のように 静かに

煙草から立ち上る煙のように 密やかに

耳障りでない音楽と うるさ過ぎない喧騒があればいい

面倒でない食べ物と 君の笑顔でもあれば なおいい

どーせ酔えはしないから 酔える話題があれば有り難い

泡が消えてしまうように いなくなれたら言うことない





+  「悪魔(メフィストーフェレス)」から一言  +


人間最高の力である理性や学問を

軽蔑するというのなら軽蔑するがいい

幻術や魔法にすがって

虚偽の心に酔って増長するがいい

                            (「ファウスト」 ゲーテ)





+       +


「金持ちに可愛がられてる猫」のような君から見れば

俺なんざ 地上を這い回る虫のように見えるんだろうけど

ネコとムシのシアワセの間に大きな違いがないってことに

気付けるだけの聡明さを 君は持ってもいるようだから

俺的には それで文句はない

Jul. 16 2002




+      +


女はデヴィルよりも要点を心得ている

                 (イタリアのことわざ)





+ <今日の短歌> +

猛然と 背中を叩く通り雨 仕事ですから 我慢しますがぁ(泣


真夜中に 遠く聞こえる汽笛の音(ね) いつかそこまで いくのだろうか


時が経ち やがては骨になる身かな 何を惜しんで 何を迷わむ





+ Rock Ice +


「想い」を貫くというコトが 人を傷つけるコトだということを

知らぬわけではなかったのだろうけれど

ピックでモノを貫くように 我を通そうとしたってのは

あなたが少し若すぎたってことだろう

貫くつもりがすべてを砕き 粉々にしてから後悔しても

こぼれた水が戻らないように どうにも手遅れには違いない

砕けた氷を元に戻すことは たぶん神様にだってできないけれど

アルコールに泳ぐ透き通った氷は きっとあなたを慰めてはくれるだろう





+      +


変わらぬ笑顔を あなたに望むのは

僕のわがままに過ぎないのでしょうか?

Jul. 15 2002




+ 「演出家」から一言 +


役目が終わってるってのに

ダラダラと舞台に残ってるんじゃねーっての

みっともない





+      +


「何もしない」ってことを してみたら?





+ <今日の短歌> +

夏の日の 嵐の去りし蒼穹に 飛行機雲の 流れゆきたり


巡り来る 縁(えにし)の綾や とつおいつ 思案決まらぬ 初夏の宵闇


心地よき 酔いに任せて目を閉じて 後で起こすよ 今はおやすみ





+ SOUL +


鞘に納めたまま埃をかぶっている その太刀を抜け

腐るにまかせ錆びつかせてしまった その腕を振るえ


無限に広がる夜の空のなかで 一瞬の光芒を放つ流れ星のように

悠久に続いてゆく歴史のなかに 己の生きた瞬間の証を刻みつけよ


燃え尽きる流星が 最後に輝きを増すように

己のその魂に 眩いほどの燃焼を与えよ





+      +


なにもかも 夢であったと言ってくれよ

Jul. 14 2002




+      +


信じることは 楽なんだよね

楽なことしか 信じたがらないからね





+      +


どうしようもないと あなたは言うけれど

角度を変えて見るだけで 世界は一変したりする

いっぱいいっぱいになってる暇があるのなら

寝ころんだり 逆立ちしたりしてみればいい

目線の位置が変わったら 三角のモノだって丸く見えるかもしれない

それが三角錐なのか 円錐なのかに気が付くだけで

未来は変わってくるかもね





+ 「千里眼」から一言 +


結局のところ 自分が良い子でいたいだけだろ?

Jul. 13 2002




+      +


強すぎる光線に鳴り止まぬ蝉の声

澄んだ鉄の響きと青畳の淡い香り

どこからか 爽やかな風

庭には たった一輪の「涼」

Jul. 12 2002




+      +


あなたの存在そのもので ようやく支えられていた世界がいま

ガラガラと音を立て なにもかも崩れ去ろうとしている

それを壊すことが正義なら それを守ることも正義であって

善・悪・正・邪で あなたを縛ることに意味はない


好悪の感情はあるだろう あってもいい

夢や希望や諦めや絶望もいいだろう 間違ってない


能動的に動くことが前提なら

問題を 先に送らないほうがいい

解決は 迅速なほどいい


積極的に動く気になれないなら

時間に 任せるといい

滅びに 身を任せるのもいい

Jul. 11 2002




+ 七 夕  +


一人の機織り女が 男を待ち続けている

1年に1度しか訪ねてこない 不実な男の約束を信じて

今夜もまた さめざめと泣きながら


364日のあいだ 他の男で気を紛らわし

ただその一日を心待ちにしている この女を

誰が不実と詰れるだろうか・・・

Jul. 7 2002




+      +


When one door's shut, another's open wide

だから 今は

ツキのなさを嘆くのもいい





+  「異国」で  +


そこは 「言葉」が通じない世界


あなたに投げかけられるのは あなたにとって 意味のない音ばかり

懸命にそれを理解しようと 真剣になればなるほど

言葉は あなたの脇を 無慈悲に通り過ぎる

心から愛する あの人の言葉さえも

あなたの心には届かない


あなたは異邦人


雑音があなたの心をかき乱し

壊れてしまう

「やさしさ」も「いたわりも」も「愛した記憶」さえも


懸命に守るべきそれは 守るだけの価値を失う

孤独

独りよりも寂しい「独房」


あなたの寂しさを 想う

Jul. 3 2002


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