コ ト の ハ




+      +


狭い窓から見えるものしか 君は見ていない





+ 「師匠」から一言 +


「白」から「黒」を生む男であれ





+      +


心に纏った鎧の強さを ホントの強さだと思ってるのかい?

それでようやく保ってる自信を ホントの自信だと思ってるのかい?





+ <今日の短歌> +


君は逝く 桜吹雪の遊歩道 羨ましげに 僕は見上げる


慰める言葉も なにも出やしない この歯がゆさと この不甲斐なさ


青空に 薄紅の雪が降り 忘れたものを 思い出させる


儚さと共に あなたは去ってゆく せつない想い 春の夜の夢





+      +


散りゆく桜に 涙してはいけない

Mar. 31 2002



+  ニセモノへ  +


そうやってデカダンスを気取っていればいい

Mar. 30 2002



+      +


思い出を 美しいという人は 死にました

思い出を 美しいという人は 死にました





+      +


あなたの気持ちが解るから 僕にはかける言葉がない

あなたの痛みが解るから 僕には為すすべがない


この無力感はなにごとだと 苦く笑っても
何をしてあげられるわけもでなく

この脱力感はなんなんだと 憤ってみても
何を変えられるわけもでなく

柄にもなく 軽く自己嫌悪


あなたは何も望みはしないだろう
それは解ってる

あなたは期待さえしていないだろう
それも解ってる

それでも僕は 独り背負い込んだフリをして
それでも僕は 一緒に憂鬱な顔をして

あなたの苦悩の種を増やすのだろう
あなたの痛みの元を増やすのだろう

Mar. 24 2002



+  罪 悪  +


愛よ

至高なるものよ

お前は なにゆえ そんなにも罪深いのか・・・?


美しくも毒々しい羽根を広げ
死病を振りまきながら 花園に遊ぶ
その神々しいまでに淫靡な姿
死者をもとろかす 甘すぎる誘惑

苦難を歩む者に耽溺を
災難を受くる者に麻薬を
楽園に遊ぶ者に苦痛を
幸福に浸る者に不幸を

お前は もたらす


おお 愛よ

なによりも気高きものよ


願わくは

我が前より去れ





+      +


歩むことを やめてしまえばいい

Mar. 13 2002


+  隣人へ  +


猛き心を持つ人よ

なにゆえ膝を折りしか・・・?


遠き旅 苦難の道のその果てに
その気高き魂の輝きを失いしか?

信仰にも似た 尊敬と親愛と盲信を
いずこかに置き忘れ
しがみつくべきドグマを捨て
何を夢想せしか?

憩うべき泉は遙か先
誰(た)も 神さえも
汝の安息を祝福しはしない

死するその時まで 声を絞り出さねばならぬ

汝の魂は すでに質草であることに満ち足り
汝の志は それがために志たる資格を得た

契約は 履行されねばならぬ
何人も決して 逃れることはあたわぬ

灰色の翼で 空を駆る為政者は
汝の監視者 汝の刑の執行人

時は いまだ至らず
ギロチンの紐は 緊張に震える幼子の指に握られている

笑顔を絶やすことは許されぬ
涙を流すことは許されぬ

ただ声を上げ 叫び続けねばならぬ!


猛き心を持つ人よ

その心の拠り所を 自ら踏みにじりしか?


汝の時間を強姦し 汝の過去を陵辱し
永遠に ただ自己愛のみの地獄を彷徨うか?

汝に与えられし剣の切っ先を
ただ己の血潮でのみ濡らし
その快楽の価値にしか興味を持たぬのか?


その同じ剣で 何を刺し貫いたのか?

Mar. 12 2002


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